【理想の相手】と出会える数学的確率

【理想の相手】と出会える数学的確率

理想の相手と現実で出会うのがなかなか難しいことは誰もがわかっていると思いますが、数学的な確率でいうとどのくらいなのでしょうか。この記事では理想の相手と出会える確率を数理モデルで計算した研究をご紹介し、その確率と、理想の相手と付き合うための現実的な方法についてご紹介します。

理想の相手に出会う確率を計算した研究

2010年、イギリス・ウォーリック大学の数学者が、理想の相手と出会える確率を数学的に計算した研究を行いました。

まず「理想の相手」を次のように定義しました。

  • 24歳~34歳
  • 大卒
  • 上位5%の外見

そのうえで、数理モデルを用いて、イギリスの大都市であるロンドンの街をランダムに歩いた場合、どの程度の確率でこの相手と出会えるのかをシミュレーションしました。この実験でいう「出会う」というのは「すれ違う」レベルでOKとしています。

その結果、理想の相手と出会える確率はなんと0.0000034%という結果でした。これは100万回ロンドンの街を練り歩いてようやく、およそ3~4回すれ違える程度の確率です。

ちなみに10年間毎日外出したとしてもその回数は 365×10 で3,650回にしかなりません。0.0000034%という確率がどれだけ非現実的かがわかります。

現実にはコミュニティにより偏りがある

では、現実に理想の相手と出会うのは諦めた方がいいのでしょうか。ちょっと別の視点から考察してみましょう。

先の実験は完全ランダムで理想の相手に出会える確率でしたが、現実にはコミュニティごとに偏りがあります。

例えば年齢にしても地方より東京都の方が若い人が多く集まりますし、外見の良い人もその外見を活かせる仕事(アイドルやタレント、モデルなど)の多い首都圏に集まる傾向にあることはたしかです。

であればこういった芸能人コミュニティに入ることができれば、理想の相手と出会える確率はグンと上がります。では芸能界入りを目指すのが最適解なのでしょうか。

たしかにアイドルやタレントと言わずとも、カメラマンやディレクターといった職業に付けば理想の相手と出会える確率は高いかもしれません。しかし、恋人にしたいというのであれば、それこそ競争相手はカネとルックスを兼ね備えた最上位の芸能人たちです。

それこそあなたが上位5%の外見を持つ超絶イケメン/美人であれば勝算はありますが、家柄や親のコネまで兼ね備えて芸能界入りしてくる猛者たちとの競争に勝つのはやはり非現実的です。少なくとも一般的なハックとして使える方法でないことは確かです。

理想の相手と付き合う方法

ではやはり理想的な相手を恋人にするのは諦めるしかないのでしょうか。先に書いたような、あらかじめ条件を決めてそれを満たした相手、という意味での相手に関しては、実際問題そのとおりです。

しかし、心理学的に「自分が理想と思える相手」という方向性であればかなり現実的な方法で、理想の相手を恋人にすることができます。

人間には自分が選んだもの、一度手に入れたものを実際以上に高く評価する心理的傾向があります。たとえば自分が付き合った相手を時間と共に「理想の相手」と感じるようになるのです。この現象は心理学で「保有効果(Endowment effect)」と呼ばれています。

つまりどんな相手であれ、自分が選んだ相手でありさえすれば、時間や体験を共にするにつれその人が自分の理想の相手となっていくのです。理想の相手を恋人にするのではなく、恋人が理想の相手になるということですね。

このアプローチであれば「理想の相手と付き合う」という一見無理難題も、現実的に叶えることができます。

理想の相手と付き合っている人は目利きを成功させている

もう1つ別のアプローチがあります。

自分が全方面超絶ハイスペックの場合は別ですが、一般人が誰もが羨むような理想的な相手と付き合っている場合、その人は相手が理想的な人間に成長する前に、その人の可能性を信じて付き合っているケースが多いです。

例えば、お金持ちと付き合おうとするのではなく、この人なら必ず自分の夢を叶えるパワーがある(そして結果的にお金持ちにもなる)と信じて、まだ理想的な異性として完成していないその相手と、時間や体験を共有してきたのです。

まだヒョロくて頼りなくて芋臭い、貧乏でアパート暮らし、服装や髪型のセットも不慣れなその男を、その将来性を信じて一緒に苦難を乗り越えてきた本当の意味でのパートナーです。

当たり前ですが異性として完成された魅力的な人ほど需要は高く、しかも既に恋人がいます。

あなたがまだ10代や20代前半くらいの若者なら、身の回りの将来性のありそうな異性と手を取り合って一緒に理想の人生を築き上げていく、というのが、理想の相手と付き合う最善の方法かもしれません。

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