「〇〇ちゃんの彼氏、なんだかイケてるように見えてきた…」なんて思ったことはありませんか?実はこの感覚、生物学では「配偶者選択の模倣(Mate Choice Copying)」と呼ばれる現象です。私たち人間は、さまざまな要因で相手を選んでいるようでいて、他人の選択や評価に大きく左右されることがあるのです。
今回は、この“配偶者選択の模倣”が恋愛にどう影響し、どのように活用できるのかを詳しく解説していきます。自分の恋をより有利に進めたいなら、必見の内容ですよ!
配偶者選択の模倣とは
“みんなが選んだ相手は良い相手”という認知バイアス
配偶者選択の模倣(Mate Choice Copying) とは、生物学の研究で明らかにされた現象で、「他の個体が選んだ配偶者を、自分も魅力的だと判断しやすくなる」という傾向を指します。
たとえば野鳥や魚の世界でも、あるオスが一匹のメスに選ばれると、他のメスたちもそのオスに対して好意的な態度を取りやすくなる、といった研究例が報告されています。
「誰かが選んだ相手は“生存や繁殖”に優れた要素を持っているかもしれない」と推測するわけです。
人間にも当てはまる“配偶者選択の模倣”
人間社会においても同様で、モテなかった男性が高校デビューや大学デビューで彼女ができると一気にモテだしたり、社会人でも既婚者ほどモテるのは“配偶者選択の模倣”そのものです。
オスには発生しない“配偶者選択の模倣”
“配偶者選択の模倣”はヒトのように「メス(女性)がオス(男性)を選ぶ」構図の生物ではメスの側にのみ発生する現象です。逆にオスは、他のオスに選ばれたメスを「妊娠可能性が低い」と判断して忌避する傾向にあります。
いわゆる「男性は処女を求めるが、女性は童貞を避ける」というのも同じ原理で説明できます。ヒトの場合、妊娠が判明するまでに時間差があるため、ついこの間まで他のオスの番いだったメスは「妊娠可能性が低い」と本能が判断している可能性があります。
また、一度妊娠や出産を経た母体は、出産のために体型の変化を経ており、特に出産や中絶を経ている場合はどうしても母体にダメージが入っているため、やはり他のオスからは「妊娠可能性が低い」と判断して忌避される傾向にあります。
なぜ“元カノ持ち”や“他人の高評価”が魅力的に見えるのか?
「前の恋人がいた」という実績
「なんかあの人には過去に彼女がいたみたいだし、安心かも」——こう感じるのも配偶者選択の模倣の一環。誰かに選ばれた実績があることで、“そこまで大きな問題のある人じゃなさそう”という印象を与えます。
また、過去に恋人がいたという事実だけで「恋愛経験がある、異性に対してスマート」という思い込みが発動し、その人がより魅力的に見える可能性が高まります。
他人の高評価は“安全牌”を示す
会社や友人のコミュニティで「○○さんって優しいよね」「頼りになるよね」と高評価を受けている人を見ると、自分も「それなら…」と興味を持つ。これは“一からリスクを評価しなくても、人の評価を信頼できる”という効率的な行動とも言えます。
恋愛はエネルギーの大きい活動なので、少しでも確実性を高めたいという心理が働いているわけですね。
「配偶者選択の模倣」を自分の恋愛に活用するには
ポジティブな評判をうまく借りる
- 友人の紹介を活用する
- 他人からの“褒め言葉”を引き出す
合コンや婚活パーティでも、友人が「すごくいい人だよ」「優秀な人だよ」とポジティブな前振りをしてくれるだけで、“社会的証明”が働き、最初のハードルがグッと下がります。
直接自分がアピールするよりも、第三者が自分を褒めてくれたほうが効果的です。職場の先輩や友人から、普段の頑張りや優しさなどを自然に口にしてもらえるような環境をつくりましょう。
SNSやコミュニティでの“他人の声”を見える化
- SNSでのリアクション
- コミュニティでの立ち位置
自分の投稿に対する友人やフォロワーのリアクションが多いほど、「この人は人から好かれている」という印象を与えます。
ボランティアやサークル活動などで一目置かれる存在になると、周囲から「○○さんは頼りになる人」という評判を得られ、その評価を見た人にも“魅力的”だと思われやすくなります。
わざと“恋のライバル”を演出するのはアリ?
恋愛の駆け引きでは、「ライバルがいる」ことが“配偶者選択の模倣”を刺激して、あなたを魅力的に映す効果を持つ場合があります。
ただし、やりすぎると相手が「本当に取られちゃったらどうしよう…」と諦めたり、「遊び人かも?」と不信感を持たれることもあるので、加減が重要です。
信頼&安定感を裏切らない
“選ばれやすい人”は確かに競争力が高いですが、それに甘えて不誠実な態度を取ると評判が悪くなり、逆効果になることも。
ポジティブな評判に対して、きちんと応える行動(マメな連絡、親切なサポートなど)を積み重ね、実際に「選ばれて当然」と思われる魅力を伴わせることが大切です。
まとめ
恋愛は自分と相手だけの問題ではなく、実はまわりの人の評価や噂が大きく影響しています。良い評判が立てば、「あの人ってやっぱり素敵らしい」という認識が広がり、さらにモテ度がアップ!
他人の目線をうまく取り込みつつ、誠実さを保ってこそ、本当の意味で“模倣”される側の勝ち組になれるでしょう。あなたもぜひ、配偶者選択の模倣のパワーを利用して、恋愛を一歩リードしてみてはいかがでしょうか?