初めてのデートは誰でも緊張するもの。何を着るべきか、どんな話題を用意するかなど、準備することは山ほどあります。しかし、実はデート前の準備の一環として「相手とのコミュニケーションの方法」を工夫するだけで、成功率が大きく変わることをご存知でしょうか？
デート前の「準備」が結果を左右する
本研究の舞台となったのは「スピードデート」。39人の大学生（男女約半数ずつ）が参加し、異性と短時間で次々と交流する形式のイベントで実験が行われました。
参加者は次の2つのグループに分けられました。
- チャットでのみ会話したグループ
- ビデオ通話を使ったグループ
それぞれの方法で事前にコミュニケーションをとった後、実際に対面で会った際の相手への印象がどのように変化するかを調査しました。
実験の結果、デート前にチャットで交流したグループの方が、ビデオ通話を行ったグループよりも対面時の相手への評価が高いことがわかりました。さらに、対面後もチャットグループの方が相手へのポジティブな印象が持続する傾向がありました。
チャットの強み
- チャットでは、相手の性格や価値観をじっくり理解できる。
- テキスト形式では、会話内容を冷静に見直せるため、自己表現が洗練されやすい。
- 相手の外見に引っ張られることが少なく、内面的な魅力にフォーカスできる。
ビデオ通話の落とし穴
- 外見が見えるため、会話内容への注意が薄れがち。
- 見た目に基づく先入観が形成されやすく、実際に会った際にギャップを感じる可能性が高い。
対面デート後の印象変化
さらに興味深いのは、対面デート後の印象の変化です。
- チャットグループ：対面後も社会的魅力（信頼感や好感度）が維持されやすい。
- ビデオ通話グループ：対面後に印象がやや低下する傾向が見られた。
恋愛的な魅力に関しては、両グループとも対面後に若干低下する傾向がありましたが、社会的な魅力の維持という点でチャットの効果が際立ちました。
チャットが効果的な理由として、以下の点が挙げられます。
- 自己表現の最適化
- 想像力が補完する魅力
テキストでは、感情や意図を言葉にする過程でより的確な表現が可能になります。
相手の外見が見えないことで、理想的なイメージを形成しやすい。
一方で、ビデオ通話では視覚情報が優先されるため、会話の内容が二の次になりやすく、相手の本質的な魅力を十分に理解できない可能性があります。
デート成功のための実践的アドバイス
1. 最初の交流はチャットを活用する
- ラインやチャットアプリを使い、趣味や価値観についての会話を重ねる。
- 相手との距離感を縮めるために、質問を交えながら関心を示す。
2. 焦らずにステップを踏む
- 初デートの前に、何度も会おうとしない。
- チャットを通じて関係を深めた後に、対面デートへ進む。
3. 見た目以外の魅力にフォーカスする
- 自分の価値観や趣味を共有し、相手との共通点を見つける。
デート前のコミュニケーションは、相手との関係を左右する重要なポイントです。チャットを上手に活用することで、より良い第一印象を与え、関係を深めることができます。ぜひ今回の研究結果を参考に、次のデート準備に取り入れてみてください。
