営業のテクニックとしても有名な「さしすせその法則」。恋愛でも特にモテる女性の会話術として有名ですが、果たしてどんな相手にも効くのでしょうか。この記事では有名なさしすせその法則と、それが効きやすい相手、効きづらい相手について科学的な研究をもとにお話しします。
さしすせその法則とは
「さしすせその法則」はもともとビジネスの場などで相手に好かれる(≒機嫌を取る)ためのテクニックです。
- さ:さすがですね!
- し:知らなかった!
- す:すごい!
- せ:センスいい!
- そ:そうなんですか!
と、賛意を示し、相手を褒めることで、相手の自己肯定感を高め、話しやすい、居心地の良さを提供する手法です。
相手と良好な関係を築きたい場合全般に使えるので、ビジネスだけでなく、婚活や合コンの場などでも広がり、今や有名な法則として知られています。
特に男性に対し効果的なことから、モテる女性のテクニックとしての定番となりつつあります
さしすせその法則はどんな相手に有効?
基本的に「さしすせその法則」は多くの相手、特に男性に対し有効なことで知られています。
心理学の統計でも人間は自分を認めてくれる人、自分に共感してくれる人を好む傾向にあることがわかっています。
そのため相手の情報が少ない初対面の相手には、とりあえず全面肯定の姿勢で入っておくと無難ですし、気になる相手がこの後に書く特殊なパターンでない限りは「さしすせその法則」をベースにしたコミュニケーションは効果的です。
さしすせその法則が通用しづらい相手
「さしすせその法則」は一部の男性には通用しづらいことがわかっています。
イェール大学の心理学者ノーマン・ミラーは、被験者を権威性の高いグループと低いグループに分け、それぞれのグループがどのように周囲の影響を受けるか、という調査を行いました。
権威性の高いグループとはいわゆるハイスペック男性、年収が高く、社会的地位があり、知的で周囲からも頼られる男性で、そうなると女性との交際経験も豊富な傾向にあるような男性です。
この研究によれば、権威性の高い男性は他人の意見に左右されにくいことがわかりました。そのうえで、自分の意見を乗り越えて踏み込んでくる相手のことを強く信頼するということもわかりました。
ハイスペック男性は自分の意見に賛同されたり、単に意見が通ることには慣れているため、仕事においても論理的な反論をぶつけてきたり、別の切り口から新鮮なアイデアを出してくる相手を高く評価する傾向にあることがわかっています。
ハイスペック男性に有効な会話テクニック
これらを踏まえると、ハイスペック男性には単に賛意、称賛を示す「さしすせその法則」は通用しづらく、「部分否定」というコミュニケーションを取った方が効果的であると考えられます。
「部分否定」とは、文字通り相手の意見の一部だけを否定することで、例えば「そうですね、ただこの部分はこっちに変えた方が良いと思います。」といったものです。
ただ、気を付けなければならないのは、ハイスペック男性が好むのは「論理的な反論」であり、表面的に部分否定の形を取ったとしても、その後に続く「なぜ?そう思う理由は?」という質問に、論理的、あるいは根拠を用いて答えられなければ、雑に感情を述べただけの人となり、かえって信頼感を損ねてしまうリスクがあります。
本質的にハイスペック男性が求めているのは「自分と同じレベルで会話できる相手」であり、とどのつまり知能の高い相手です。これは人間は自分と似た人を好む同類交配の傾向にも一致します。
ハイスペック男性に有効なアプローチ
小手先のテクニックでハイスペック男性に意識してもらう、信頼を得る、というのは正直現実的ではありません。
ハイスペック男性とお近づきになりたいのであれば、まずは自分をそのレベルまで引き上げる地道な努力こそが一番の近道です。
ただし、知能指数は生まれつきの遺伝子によって決まっている部分が多いです。もしもあなたが義務教育程度のレベルで躓いている(8割~9割さえ取れていない)ようであれば、知的水準の高い方面のハイスペック男性とは上手くいかない可能性が高い、というのが現実です。