私たちは動物である以上、本能から恋愛を求めてしまいますが、これは多くの人の頭を悩ませています。今回は恋愛や結婚をしたいと思っているのに適性が欠如した、いわば恋愛不適合者の特徴と解決策について、学術的な知見を交えながらお伝えします。
第5位:理想を追い過ぎている
恋愛できない人、できても短期的な付き合いばかりで長期的な関係を築けない人にありがちなのが、「完璧なパートナー」を求めすぎてしまうことです。恋愛における「完璧主義」ともいえます。
たとえば身長180以上で、年収800万円以上で、イケメンで、優しくて、趣味があって…と条件をいくつも重ねていけば候補がほとんど残りません。年収800万円以上というだけで20代ではたったの1%以下、そこに条件を重ねていけば0.000…と限りなくゼロに近づいていきます。
また、仮にそんな人と出会えたとしても、その人があなたを好きになってくれるとは限りません。超絶ハイスペックからすれば相手は選びたい放題ですし、そもそも結婚して1人の相手に縛られることを望んでいません。そういう相手と結婚したいのであればあなたが相手の浮気に寛容である必要があります。
また、理想を追い過ぎる人はたとえ恋愛関係になれても、相手の嫌なところが1つでも目に付くとすぐに冷めてしまいがちです。
完璧な相手を求めるのではなく、パートナーと一緒に理想の関係を築く努力が重要です。お互いの違いを受け入れ、話し合いを通じて関係を調整していくことで、より満足度の高いパートナーシップが実現します。
第4位:喧嘩はしない方がいいと思っている
喧嘩を避けることが円満な関係を保つ秘訣、と考えてしまう人は多いのですが、実はまったく喧嘩をしないでうまくいく関係は少ないです。表面上うまくいっていても、実際には未解決の問題を抱えたままになってしまうからです。
心理学者のジョン・ゴットマン博士の研究によれば、成功するカップルは、喧嘩を恐れるのではなく、それを乗り越える術を身につけています。
喧嘩を避けるのではなく、「どう乗り越えるか」を話し合いましょう。日頃から問題解決の方法を共有し、建設的な対話をすることで、関係をより強固なものにできます。
第3位:相手が変わってくれることを信じている
今はこうだけどいつか変わってくれるはず、自分の理想に近づいてくれるはず、という期待は、恋愛がうまくいかない典型的な原因のひとつです。人間は他者を変えるよりも、自分を変える方が遥かに簡単です。
相手を変えようとするのではなく、自分が変わることで関係を改善できるかを考えましょう。また、双方が互いに変化を求める場合は、具体的な目標を共有することが大切です。
第2位:常に情熱的であることを求める
恋愛初期のドキドキや高揚感は非常に強い多幸感をもたらしますが、その関係をずっと保とうとすると、長期的な関係を築けません。
これは脳内物質やホルモンの関係で、恋愛初期はアドレナリン(興奮物質)やドーパミン(快楽物質)が大量に分泌されることにより引き起こされるのですが、これはおよそ3カ月程度しか継続しません。
というかこんな薬物中毒者みたいな状態が長続きしてしまったら人間の脳は大変なことになります。
幸福感をもたらすフェニルエチルアミン(PEA)も、同じ相手には最大でせいぜい3年程度しか分泌されないため、長期的な関係を築くにはこうした脳内物質やホルモンに頼らず、パートナーとの相互理解を深めていくことが重要です。
心理学の研究では、恋愛初期にラブラブしすぎると別れが早くなるというものや、結婚前に同棲してしまうと将来の離婚率が高くなってしまうというものもあり、過度なラブラブは長期的な関係においてマイナスであることが示唆されています。
第1位:相手にエスパーを求める
「私たちなら直接言葉にしなくても分かり合える」「あの人なら察してくれるはず」という思い込みはあらゆる人間関係の破綻を招きます。
実際、心理学の研究においても、健康的なコミュニケーションをとるカップルほど、関係の満足度が高いことが分かっています。
感情や考えを積極的に共有する習慣をつけましょう。思いやりのあるコミュニケーションは、関係の質を大幅に向上させます。
恋愛は幻想や期待ではなく、現実的な努力と相互理解によって成り立つものです。これらの「迷信」に陥らないよう意識することで、より健全で幸せな関係を築く手助けになります。